2016年、大晦日。
今年もお世話になりました。

皆様のご理解と見守りで、色んな事を経験し、色んな事を考える事が出来た一年を過ごす事が出来ました。

一年前にルームメイトがマンションを売却すると言い出し、家や居場所を失う不安。その不安に追い打ちをかけるかのように決めたキューバ行き。飛び込むと決め、飛び込んだらあとは溺れないように何とか泳ぐしかない。

私は2016年を泳ぎ切ったのでしょうか。

良いフォームではないし、途中足が攣りかけたり、どうにも泳げなくなってパラグアイに逃げだしたり、とにかく溺れて死なないように必死で、その渦中に居る時は結構しんどいし、意味が解らない。でも、今振り返ると、全てがいい経験だったと感じます。

もうキューバからは退散と決めてから、レコーディングを始め・・・。
「もうキューバは懲り懲り、もう撤退」と決めたからレコーディングが始まった。というのが正しいと思う。

何かが始まる時って、色んな不安や恐怖の後。
崩壊の後の、新たな始まり。

その始まりは、予定や想定していたものではなく、追い詰められた先に、色んなものを失った先にポツンと残された何か、自分にとって大事な物だけが残る。それは手放したくない。それ以外の物は無くしてもいいのかも。

新しい事って案外そういった中から始まるのかもしれません。

キューバに住む前や、住んで居る時は気づかなかったのですが、近頃は私の中で色んな事が整理され、自分の中の何かが静かに変わってしまっている事に気づいています。

「世界」やその仕組みに対しての不平不満。疑問。が、解けて行ってる気がします。
キューバと言う日本やアメリカとは違う側面にある様な国で暮らしたことは、私の中にある種の納得を与えてくれたのだと感じています。それをどう説明したらいいのか、説明した所で、言葉で伝えられることと、肌で感じる事は違うので、上手く伝えられない気がします。

最近、ブログの更新を怠っていますが、私は元気です。
今は、地元小倉にあるゲストハウスで色んな人と共同生活をしています。

住む家が無くなっても、何とかなるんだな。と。
共同生活も悪くなくて、結構エンジョイしています。
追い詰められて飛び込んだ後にしか見えない景色でした。

こんな仕事をしていますが、知らない事はいっぱいだし、乗り越えられていない自分の中の問題もまだまだあります。
だから、まだまだ自分の中、自分自身の心や弱さに挑戦して生きていきたいと、思ってる。

2017年は、3月26日からまたキューバに行きます。
白石昌子、47歳。もうすぐ48歳っ。
年齢も体も、美貌?や体力はかなり落ちていますが新しいプロジェクト「ハポネソン」。
一応、この音楽のプロジェクトをキューバ人ミュージシャン達とやっていく予定ではあるのですが、いつも決めたように事が運ばないので、何が起こるのかは全く解りません。でもやってみます。

来年も、いっぱい笑って、時々泣いて、自分の弱さと強さと自分勝手さと、ちょっとした優しさを見つめながら進んでいきたい。
時々動けなくなるかもだけどね。

そういう私を見守っていただければ幸いです。

これからもクリスタライズ、アロマシールド、をよろしくお願いいたします。