まず、お詫び。
ローリングストーンズのコンサート前後、インターネットの調子が悪く、メールのチェックや業務がままなっておりません。ご不便をおかけしております事、お詫び申し上げます。
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日本を発つ数週間前、ローリングストーンズが3月25日金曜日の夜にキューバで無料コンサートをするというニュースがあった。
私はファンでもないけど、どんなコンサートになるのか、また生のローリングストーンズが無料で見れるという機会も珍しいので、タイミングが合えば、行こうかなとか。
オバマ大統領の訪問やローリングストーンズのコンサートでハバナビエハ(旧市街)の宿はどこもいっぱい。コンサートの当日の朝、さゆりさんから電話で宿が取れない観光客がいるのでそこを出て一日さゆりさんの民宿に泊まっているお客様の同室してもらえないかと。朝からパッキングをして大荷物で移動。街を歩いていると宿が見つからなくて立往生をしている人たちを見る。
私が同室になった方は、60代の日本女性。彼女はキューバに滞在中にストーンズのコンサートあると知り、元々持っていた航空チケットを破棄して別に航空チケットを取った。すごいファンらしい。サティスファクションしか知らない私は申し訳ない気もしたが、ま、せっかくの大イベントだからやっぱり見てみたいし、キューバでどう受け入れられるのか、どういうコンサートになるか、一応音楽好きな私としては見たい。その女性は、その日の早朝から会場に並ぶと。
去年キューバに居た時、FABRICA DE ARTEという所に行ったの。そこは、ギャラリーやライブハウス、バーなどが入っている総合的な、最先端の場所。そこのライブハウスの壁には沢山の外国のロックスターのポスターが飾られていたし、ロック好きなキューバ人の友達もいたので、多分、ローリングストーンズはすごく歓迎されるんだろうなと。それよりなにより、キューバ人はジャンルに関わりなく「音楽」が好き。
会場は、国立競技場?かな。5万人入れるらしい。
私が会場に着いたのはコンサートが始まる40分ほど前。もう会場は沢山の人で、するりするり入っていくのが超得意な私でも真ん中あたりまでしか行けない。何より私は背が低い(156cm)。平らな所で、みんなスタンディング。人ごみの中で何も見えないし人ごみに埋まって、暑い。ヨーロッパからの人も多くいた。
コンサートは予定時刻の20:30に始まった。なんでも遅れるキューバでは珍しい事。始まると、みんな沸き上がった。私は沸き上がりたくても、ローリングストーンズを沸き上がれるほど知らない。その場でぐるーっと回って会場を見る。ミックジャガーが歌いだすと多くの人が一緒に歌ってる。キューバ人も歌ってる。「本当に好きなんだ」って思った。子供や若い女性は、男性に肩車をされコンサートを見ている。という事で、私はいよいよ何も見えない。
「真っすぐでいいバンドだな」と思った。
お部屋のねーさんはちゃんと帰ってこれるのかな。
シャワーを浴びてベッドに横になりながら、うとうとしていた。
23時半ごろ、人が階段を上る音がした。
お部屋のねーさんは帰ってきた。
朝から並んでいて疲れているはずなのに、キラキラした顔をして帰ってきた。
「突然ですが、今日、ここにお泊りするんです。よろしくお願いします☆ ねーさん、今日、ストーンズ、前の方で見れたの?」
「一番乗りのグループに入れて前の方で見れたよ。連中、世界中から集まってきてるからさ、楽しかったよ。オーストラリアから三日かけて来たってやつもいたよ。キューバのサンティアゴデクーバからバスを乗り継いてきたって奴もいた。バンドの連中が一番楽しかったんじゃないかな。連中楽しそうだったよ。」
最初ちょっと苦手かな、と思ったねーさんは、ロックな人だった。
その夜、世界中を旅したねーさんと、明太ロックと言われる、私の故郷の昔のロックの話で盛り上がった。明け方までいろんな話をした。いろんな話をした。いろんな話を☆