今朝、ふと、考えてた。
選択肢が少ないという事は、楽なのかもな。だから私にとってキューバはある意味魅力的なのかも、とか。それって、選択肢に溢れる今の日本に暮らすワタシができる一つの贅沢なのかもと。選択肢の少ない不便な所に行く事が贅沢。という考え方。ありだと思った。
この2~30年、日本って選択肢がすんごい広がった。高度成長が終わって、バブルって時代が来て、飽和状態な時代が来て。。。。
朝シャワーかかりながら、ふと思った。
若い頃、20代の頃ね。NYに居た頃、よく日本の駐在員や出張者、研修に来ている人、現地でビジネスを立ち上げた人。そんな方々と食事に行った。私は程んど同世代の男子とつるんだり、食事に行く事って無かったの。だって、いろんな店行って、いろんなもの食べれるでしょ(笑)。いろんな話も聞ける。ただ、おじさん達にタカってるんじゃなくて、彼らも男性とばかりレストランに行く事って、カッコ悪いし、ワタシ若かったしね。エスコートされて、レストランに行くことが私の一番好きな娯楽だったの。
出張者や、新しく赴任してきた人の中に、時々、「同じものを」という人が居た。それは、私との食事にはご法度だった(笑)
そう言われた時には、「同じ物、やめて!!!!違うの選んで、シェアしましょうよ~」と言っていた。
アメリカは1人分の量が多いでしょ、例えば、イタリアンレストランで、同じ前菜、同じパスタ、選ぶと恐ろしい事が起こる。同じものをそんなにたくさん食べたくない。だから私たちはメニューを選ぶだけでもすんごい考える。自分が食べたいものはもちろん、相手が選んだものとのバランスとか、好みとか。
「同じものを、という人は、「同じものを、オヤジ」と言っていた。
今、結構な大人、中年、になって考えると、彼らはただレストランのメニューを選べないダサいオジサン、というだけではなく、日本人特有の人に合わせるというメンタリティやホスピタリティでもあったのかもと。
日本では接待とかの時、多分、お客さまに合わせて「同じものを」というのが、いい事だったのかも。と。
NY生活に慣れてくると、「同じものを、オヤジ」を卒業する。新卒者の中には、イカのフライと、ボンゴレを選ぶ人も多い。それは、「カラマリ、ボンゴレオヤジ」と言っていた。嬉しそうに、カラマリとボンゴレを英語でオーダーするオジサンたちは、まさに、フレッシュマン(*´゚∀゚`)ノという感じかも。
そんな、私も、NYに行って、始めの頃は、レストランに行く事が苦痛だった。よく解らない英語のメニューから、自分で選ばなくてはいけない。多くの場合、自分がメニューを読んで、頭で想像した物は、出てきたものと違って、がっかりしてた。だから、NY生活の長いオジサマとのお食事は楽しかった。彼らは、私の為にメニューを選んでくれた。そうこうしているうちに、私は自分で選ぶ事ができるようになった。選ぶ事が楽しくなった。自分の欲求にあった料理を得る事が出来るようになった。
選ぶ為には、知識が要る。経験も要る気がする。労力も要ると思う。
私の経験から感じるのは、好奇心と欲求はそれに打ち勝つのかも。
その好奇心とか欲求が満たされると、もしくは希薄していると、何でもいい。同じものを。考えなくていいから。
(時々、食べたいものが同じ!って事もあるし、日本は1人分の量が多くないから、同じでもいいとも思う)
アメリカに住むと、自分で選ばなくてはいけない場面が多くあったと思う。
私の若い頃に比べ、今の日本は、モノにあふれ、食べ物もバラエティにあふれ、選択肢にあふれ、情報にあふれている。それって、疲れる。でも、そんな時代と環境だから、自分で選ぶ事に慣れる事は大事な気がする。私の若い頃、バブルの頃は、選ぶというより、追っかける時代だったのかもだね。
○○さんと、同じものを。
○○さんがそう言うから。
みんなが持っているから。
みんなが行くから。
じゃなくて、私は、何が欲しいのか。
いろんな状況を考えて、何を選ぶのか。
その反面、どうでもいい事は、
○○さんと、同じものを。
○○さんがそう言うから。
みんなが持っているから。
みんなが行くから。
で、いいと思う。
どうでもいい事だから。でも、それは、意識的である事が大事な気がする。
で、始めは選択する事が出来なかったけど、経験や知識で好奇心が刺激され、追っかけたり、自分で選択する事を覚え、で、最後は結果シンプルな所に行く気がする。
近年の私は、経済的な理由もあるけど、素敵なレストランやお高いレストランに行きたいという欲求はあまりない。そういう欲求を満たしてくれたジャパニーズビジネスマン達に感謝してる。それにね、分相応じゃない場所って、疲れる。私の場合は、おじ様達がエスコートしてくれたから楽しめたんだと思う。で、私はNYレストランデビューしたおじ様、お兄様たちに、時として貢献したかもね。オーダーのしかたやメニューの選び方、チップの置き方、教えてあげた。そういうおじ様たちは、その後レストランで女子を喜ばせる男性になれたかもねっ。
シンプルな暮らし。目指したいねっ。その為に、私は自分の欲求を好奇心を持って突き詰めるっ。突き詰めたいっ。自分に不要な物、合わないものを知る為にもっ。