不幸な気持ちや、嫌な気持ちになる方法って色々ある。その中でも、「他人と比べる」というのがよく言われる。
確かに、人と比べたり、比べられたりするとすごく嫌な気になる。それで、優越感を持てるのなら気分がよくなる人も少なくない。
問題は、劣等感をもってしまうような状況だよね。
私、最近SNSもあまり見ない。すると結構気持ちがいいんです。リア充系に遅れのような物を感じてしまうのかもしれません。SNSに関していえば、良い所を見せようとする人も多いとお思う。ま、不幸を書いてもそれも困るけど、多くの場合、多くの人は、良く見られるように書くのだと思う。嘘も結構多い。
子供の頃に、親からきょうだいや、近所の誰かとかと比べられて嫌な思いをした人って結構多いと思うのね。
なんでか、親とかって、そうやって「このままでいて欲しくない」「向上して欲しい」とかの気持ちが手っ取り早くそうさせてしまうのかもしれない。
人と比べるから不幸になる。とかって常套句。
でも、そもそも、誰かと比べないと「自分」ってわからないんじゃないかと。「他者」がいてはじめて「自分」というものが自分の中でIdentifyされて、その他者との違いが自分がどういう人かという一つのデータになるんだと思うの。いろんな人に出会って、そういうデータが積み重なって自分はどうだと、気付く部分ってすごく多いと思うんです。Identityが持てるようになる。
私はキューバで、自分とキューバ人はなんかどうしても違って、どうしてもどうしても理解できない事とか色々あって、歴史を調べたり、日本の社会心理学とか読んだり、日本に関するいろんな本を読んだ。その時に、私は「日本人」だというIdentityがしっかり持てるようになったの。
他人と比べて自分が不幸に関してしまう人は、限定された誰かや誰かたちと比べているに過ぎない気がするんです。
私は、多分、かなりいろんな人たちに会ってきたと思う。
経済、学歴、容姿、知名度、上から中ぐらい、下も。で、深く相手を知っていくと、上の方にいる人もいろんな問題や歪を抱えていたりする。
私は、水商売の時期も長かったでしょ。特にNYでは、早稲田、慶応、一ツ橋、東大、あたりを卒業した人たちが多いの。で、俗にいう日本を代表するような企業の駐在員ね。多分世の中の多くの人が憧れたり、目指したりするポジションなんだと思う。
でも、その人たちが本当に幸せかと言うと、解らない。そういう人もいるかもしれないけど、そうじゃない人たちもいっぱいいる。
ちなみに、駐在員の妻なんてなりたくないね。
キューバでは経済的に貧しい人たちに沢山であった。これはすごくいい経験になった。
有名で成功した人が幸せかと言うと、そうとも言えない。成功感をひけらかす人もいるけど、そういうのは超小者で、成功したらした分責任も大きくなるし、社交も忙しくなるかもだね。←私案外社交好きじゃないんで。
色んな世界の人と出会うと、ある程度深くその人たちの事や暮らしを知ると、いい事ばかりじゃないんだよね。
比べて不幸な気分になる人って、比べる対象が狭すぎるんじゃないかと思うんです。
視野を広げて、世界を広げて、深く知って、色んな要素をトータル的に比較してみると「結局、私、これ、好きで選んでこう生きているな」と実感するんです。
で、結構恵まれてるんじゃないなぁとも。そうすると感謝がいっぱいなんですよ。
持って無いものばかりを嘆かずに、持っているものが誰でも持てるものではない、当たり前じゃないと気づくと、あるものに感謝してしまえるというか。
上を見てもきりがないし、下を見てもきりがない。
比較するなら、上も、下も、全く違う世界も、色々比較してみるといいと思うよ。