すっかり、花を愛でる日々になりました。
ベランダには、子供用の風呂椅子があり、いつもそれに座りコーヒーを飲み、花を見ています。
もしも、私に茶道の心得があれば、なんて思う事もあるのですが、私は胃が弱いのでエスプレッソのように濃い抹茶をあまり飲めないんです。なので、ミルク入りのコーヒーが紅茶が定番です。
この際、抹茶をシャカシャカして、泡立てたミルクを入れるか・・・。邪道すぎますよね。
お花を愛でながら、お茶を飲んでいると、色んなことを思い出したり、気付いたりします。
「そういえば、父は植木やお花が好きだったなぁ」とか
「祖母ちゃん、庭をよく手入れしていつもお花が咲いていたなぁ」とか。
祖父母の家は「小松町」という高台にあり、祖父はそこを「小松庵」と名付け、「小松庵」という表札をつけていました。祖父母はそこを「家」ではなく「小松庵」とよび、子供の頃の私は、「餡子」が嫌いだったので、「あん」とつくこの名前が変だなぁ、嫌だなぁ、と思っていました。
祖父は算盤塾をやっていて塾は別にあり、そこは「道場」と呼んでいました。
小松庵の庭は、四季折々の花をが咲き、小さな竹藪や小さな畑もありました。
フキやヨモギ、どくだみもあり、フキを煮て食べたり、庭のよもぎでよもぎ餅を作ってくれました。怪我をしたらよもぎを擦り付けていました。私がかなーーーり、小さかった頃は、トイレに落ちたら危ないからと、庭でおしっこをさせられていました。よもぎ餅になるよもぎもそこにありました・・・。
祖母ちゃんの家で、裁縫を習ったり、小豆を入れてお手玉を作ったり、大好きだった郷土料理の「ぬかだき」を習ったり。甘い卵焼きを焼いてもらったり。どくだみとかを干してあったり。
年末は臼と杵で餅をついて、祖母ちゃんと、祖母ちゃんの妹がもち米を蒸して、せっせこ餅を丸くしていました。男衆が餅をつきます。
お正月は、着物を着せられ、祖母ちゃんが作った鯖寿司やらなんやら、お正月の縁起物なご馳走が並び、おとそが振舞われます。お年玉も(∩´∀`)∩
小松庵では羽子板とかもやりました。凧揚げもしました。駒回しも、福笑いもしました。
そういえば、お雛様には、祖母ちゃんが手作りしたお雛様が飾られていました。
小松庵の2階には祖父ちゃんの大きな机があり、机の横はほぼ一面の壁が窓で、関門海峡が一望できる素敵な景色でした。祖父ちゃんの机が大好きで、よく祖父ちゃんの膝の上に座っていました。
小さい頃の私は、土や虫、自然があまり好きじゃなくて、お花とかも気持ち悪いとすら思っていたけど、小松庵の庭や小松庵での時間は風情がありとても贅沢なものだったと、今更気づきました。
「小松庵。素敵だったなぁ」
そんな事をふと思った、ベランダでのお茶でした。
我孫子の団地ライフ、引き続き、満喫中です。
栃木の友達が送ってくれた柚子で柚子胡椒を作ってみたり。
農家のおばちゃんが、「ニンジン食べる?煮たのよ!」と。
私が大根の葉っぱが好きなので「今日も一つあるよ!」と、葉っぱを貰う。
隣駅の友達のお母さんが、無農薬のレモンを貰ったとおすそ分け。それを塩漬けにしてみたの。パスタに入れたが激ウマだった。