人から雇われない暮らしを始めて、今年で7年とか、そんなとこだと思う。
37歳で離婚。
それまでは、ウェートレス、ホステス、歌手、販売員、位のキャリア。その中で一番長いキャリアは、ホステス。離婚後、派遣で2つの会社で働かせて頂いた。2つ目の会社は私のキャリアではありえないラッキーだった。38歳の時に、契約が終了。どうしても、NYに行きたい理由があったので、ちょいと、NYに行って来た。でも、行って帰ってきたら、なかなか仕事がみつからない。38歳での仕事探しはかなり厳しい。ましてや、たいしたキャリアがあるわけでもないのに、ちょっと英語が話せて、PC作業も多少出来て、自由な社風の外資ベンチャーで一年近く働いて、とっても楽しかった私は、もうウェートレスはしたくなかったし、6年くらいの引きこもり&主婦生活で歳も来てたし、ホステスで雇ってなんかもらえないわよ。
サイト作りとか、スピ系とか、貯金の切り崩しとかで暮らした。
その後、アロマに出会うんだよね。
でも、自分で収入を作るという事は、本当に大変だったと思う。そんなに面の皮も厚い方じゃないし、成果ではなく、時給でお給料をもらう事が当たり前だった私は、自分が作り出したものやサービスに金額をつける事にすごく抵抗があった。人からお金をもらう事へのブロックもあったしね。仕事は、与えられるのではなく、自分で開墾して、畑を耕さなくてはいけない。
今は、細々くとも、自由に、一人で、仕事をしている。でも、誰かに仕事を手伝ってもらって、もっと、大きくなれないかな、って思った事もあった。私以外にも出来る仕事を作って人に多少の仕事を委託した事もあった。私も手一杯だったし、主婦たちにとってはいいお小遣い稼ぎになるかもとか。でも、元となる外からの、クリスタライズにお金を運んでくるビジネスは、私がやるしかない。でも、それほどに畑は耕されてないし、土地もないし、収穫はないんだよ。
誰かに仕事を委託して、互いによい関係を作ろうと思ったけど、理想と現実は違ったの。売り上げと、仕入れや、支払いを見ると、自分一人が食べていくのが精いっぱい。大きくするにしても、御覧の通り、独自なスタイルのクリスタライズ、私というかなり個性的な「人」があって付加価値がつくというか。マニュアルもないし、個性を売っているところもある。誰かに作られたり、装ってる個性じゃない。超自由人で個性的な私が、一生懸命お客様に対応する事もクリスタライズの魅力なんだと思うの。それを人に託せるか。ネットで顔が見えない商売だからこそ、私が対応する事に意味があると思うの。で、一番の問題は、クリスタライズの収支では人を雇うもしくは仕事を委託するだけの余裕を作り出せないという事。
そういう、私個人的な経験から、雇用を生むってなんて大変なんだろう!って思うようになった。
いろんな、小店舗や、商店、小企業やイベントを見るとき、どう経費がかかっているかとか、いろんな事を私なりに計算する。家賃、諸費用、光熱費もばかにならない。在庫を抱えたり、仕入れその責任やリスクは雇用者が持つ。今の日本の景気はそれほど良いとは思わない。借金や融資なしでやっている会社や商店ってどれくらいあるのだろう。給与の支払いも人数が多ければかなりの額が動く。従業員のその向こうには、その家族の生活もある。
私がホステスをしていた時、出勤日数を数えながら、給料日を指折り数えてた(←売り上げグラフと横目で見てたけどねw)。派遣の頃も、その会社の規模やシステム、そこから派遣会社に仕事が行き、私が雇用される。その中には、私の雇用保険や社会保険を払う義務を会社が負う。税理士とか、経理とかが居て、源泉徴収とかちゃんと計算してくれるから、確定申告も簡単。私という人を雇用する事で、私という個人に対する責任も持たなくてはいけない。
なんで、人を雇うんだろう?と、思う、ケースは時々ある。でも、もう要らない、使い物にならないからといって、簡単に切る事も出来ない。雇用者には雇用者の責任があるとおもうの。もし、雇用が無くなったら、困る人は山ほどいると思う。その人たちは、自分で稼ぐ方法を作り出さなくてはいけない。
そういった事をいろいろ考えると、雇用を生むという事は、すごい社会貢献なんだと、いう気がするの。
ブラック企業だろうが、サービス残業が多かろうが、嫌なら、辞めればいい。脅されて辞めさせてくれないような所ってあるんだろうか。あったとしてもすごく稀だと思う。その人が辞めて困るのは、会社ではなく、その人である事の方が多いと思う。そういうことを含めて、会社は責任とリスクを持っているし、働いている人には雇用保険もある。
私は自由だけど、毎月ある程度決まった額が入る訳でもなく、雇用保険や社会保険もない。一緒に働く仲間もいない。指折り数えていた給料日は、仕入れや経費の支払い日となり、その日に引き落としが滞りなく行われるように、動く。
私が社会に出て27年。たいした大きな企業で働いた事もなく、特に、私たちが社会に出た時はバブルだったから、その感覚がちょっとでも残っていたら、考えや判断を間違うと思う。そんなキャリアもない私が感じた事だから、本当に一部分だし、偏っているかもしれないけど、自分以外の人の立場や責任や事情を知ったり、考えると、考え方が変わるかもしれない。なんでもない、日々や、雇用をされている事への意識が変わるかもしれない。
自分の考え方が変わると、見える世界が変わる。
で、世の中に、雇用者が居て、リスクをしょってくれて、仕事の場を作ってくれて、給与を与えてくれて、好きな服を買ったり、子供の学費の足しにできたり、家賃や光熱費を払えて、ちょっとだけ贅沢できたり。すごい、社会貢献だと思うのは、私だけでしょうか。
社員は家族です!
とか、いう人とか、たまに居るけど、くっさいわ~、とか思った時期もあったけど、よくよく考えるとある意味そうだと思うの。
そういう気持ちがないと、人々の責任や生活を背負う事ができるか。
お父さんみたい。
で、子供はお父さんの苦労も事情も理解できない。
終身雇用が昔話になった今でも日本はそんなのがある気がする。特に中小。
家を借りるにしても、クレジットカード作るにしても、会社に雇用されている事が必要だったり。ひとりで個人事業してると、みなしごみたいだよ。○○ちゃんはお父さんもお母さんも居ないから、何かあったら困るわね。という事なのか。家を借りるときに親等の保証人が要る事も多いよね。
虐待する親もいるし、子供を利用する親もいる。
本当に、本当に、嫌なら、辞めればいい。生き方は多様にあると思う。でも、どの生き方も、いいことばかりじゃないと思うんだ。自分の心で秤ながら、選択していくといいと思う。人が言う事や、社会の風潮が言う事は、参考になっても、最後は自分の心で決める。