先日、友人と話していた時に、「もしも19歳に戻れるとしたら何をする?」と。私が言った。

彼女は、私より5歳くらい年上だっけか。7歳だっけか。(←私は数字をよく覚えない。すぐ忘れる)

自分で言っておきながら、改めて自分の事を考える。52年既に生きてしまっている、私で考える。

 

旅の準備をしている自分が見えた。2~3年の旅に出て、いろんな国を見たり、歩いたり、味わったり、体験したい、と。

とはいえ、今はコロナの事もあるので、それを踏まえると、1~2年後の20~21歳に向けてアルバイトなどをして準備をするのだろう。コロナといっても、何らかのアルバイトはあるはずで、19才だったら実家にいるだろう。そのくらいは、甘えさせてくれる親だろう。

そっか、私は、旅をしたいんだ。世界を見たいんだ。

と、自分で思いながら、ニューヨークで暮らせたこと、音楽に飛び込んでたことで出会った人たちや音楽から得た喜びを思い出すと、旅に出る事よりも、そっちの方が良かったと、思う。また、今の時代に、日本とアメリカの経済差、物価や家賃を考えると、ニューヨークで暮らすことはかなり難しいと思う。「時代」というのは「環境」の大きな要因だとも思う。「今の時代」だったら、ニューヨークで暮らすという選択肢はなかったと思う。

そういえば、、、先日、田村正和さんがお亡くなりになったので、「追悼」と言う感じで田村さんの動画や記事がよく目に付く。私にとっては田村正和さんは、「ニューヨーク恋物語」の印象がとても強い。調べてみると、あのドラマは私がニューヨークに行く半年ほど前に始まったようだ。毎週ビデオに録って観てた。そんな時代だった。

今は、情報の量や種類もあの頃とでは全く違う。
今の時代に19才だったら、興味や行先は違ったと思う。

とはいえ、19歳に戻る、という事は、あり得ない事で、私は、1969年の日本に生まれて、その延長にある私の人生を生きてる。

 

嫌だというか、辛いとか、しんどい事もいろいろあったけど、50歳を超え、自分や、現実を理解できるようになると、自分ではどうしようもない事も解り、仕方ない事だとも理解できる。親や兄弟姉妹との事は、自分の事ではない、他者の事で、それぞれがそれぞれの都合の問題を抱えていて、それを私にどうにかできるものではない。もしも一時的に他者をコントロールしたり、自分を抑圧してなんとかその形や関係を維持できたとしても、結局は壊れていたのではないかと思う。

もしも、もっと早く、精神的に自立できていたら、家族の事を冷静に理解することが出来たら・・・。とは思わない。

ああやって、私なりに考え、悩み、苦しいと感じた時間や経験があるから得られたものもある。

子供の頃に学校でひどい虐めにもあったけど、過ぎてしまえば、経験でしかない。で、そのしんどかった経験があるから得られたものや、気づけたことがある。

19歳に戻ることはないし、戻ったところで、私の人生を塗り替えたくないし、違う人生を歩みたいとも思わないし、あの家族、あの環境、この国、あの時代(の日本)が嫌たったけど、今はあの家族、あの環境、この国、あの時代(の日本)に生まれた事に、とても感謝してる。これで正しかったというか、これでよかったのだと思う。

自分が納得していれば、納得できていれば、それでいいのだと思う。

それが、いいのだと思う。

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写真は、19歳。
20歳になる1週間前。
ニューヨークに発つ約2週間前。